アイアンブルに心はあるか。

大きなひと山を越えて、下山した。

頭も足も心地よいフラフラに包まれてる。

幸せだ。

気が大きい。

心にゆとりがある。

コースターを1回嗜むだけで心にゆとりが持てる。こんな簡単な人間がいるだろうか。

あんなに揶揄された「ゆとり教育」も、今となっては受けてきた甲斐があった。

かつては、「土曜日登校が無くなるので、吉本新喜劇を見なさい」だとか「円周率は小数点を含めない3だ!!細かいことは気にするな」だとか、「台形の求め方なんて必要ない!!あんな、よこしまな形よりも真っ直ぐな形を求めるんだぞ。」などと言われてきた。

おかげ様で感化されやすい無垢な私が完成されたのである。幸せだなぁ〜〜(アホ)

ゆとりがありあまる私は、全ての「こと・もの」に感謝しながらシベレス広場に来ていた。

本当に感謝してます、ありがとう

フラメンコ(ほぼ盆踊り)の振り付けで踊りながら噴水を周回し、園芸のおばちゃんに会釈する。

“お花を綺麗に整えてくれてグラシアス🙏”と覚えたてのスペイン語を交えながら心で唱えるのである。(直接言えよ)

そこから出てくるの

さらにこの広場では、毎時00分に陽気な音楽と共にパルケの仲間達が壁から出てきて、くるくる回り「アディオス!」と声かけされる演出や、「トロヴァール(トロ)」と呼ばれる牛男がレトロな車で去っていく様子も見られた。

どうやら、キャラクターたちは400年前に生まれて不思議なタイムトンネルでパルケに来たらしい。このタイムトンネルを通ると歳を取らないとのこと。パルケのどこかにあるというから、転職して意地でも探し出して一攫千金を狙いたい・・・と、もう心のゆとりが無くなってきている。後で伊勢神宮に行って清めようと思う。

引くほどガン見なんですけど

さて、この愉快なシベレス広場にあるコースターが、屋内コースター「スチームコースター アイアンブル」である。

大きいねぇ

このコースター、室内のコースターであり、たびたびリニューアルされてきた。

オープン当初は「幻のイベリア超特急」、その後リニューアルされ「闘牛コースター マタドール」、そして現在のアイアンブルとなった。

幻のイベリア超特急の内容は昔すぎて覚えていない。覚えているのは、勝手に「シベリア超特急」に脳内変換されるというだけである。

ところで、アイアンブルってメカ闘牛らしい。
闘いで傷ついたアイアンブルが毎日何万体も入庫?してきて、恐るべきスピードで整備・強化されているそうな。
人間でいうとアイアンマンになるよね。メカ人間か。

かっこいいから悪くないな。

さて、肝心のコースターだが、屋内なのでほとんど写真はない。

イラストで補いたいところだが、ご存知の通りあのレベルの絵心である。申し訳ないが各々で想像していただきたい。

コースは全長400mと屋外のコースターと比べたら短いが、屋内ならではの演出もあって短くは感じない。

所々アイアン感のあるエントランス

出発すると、まず赤やら青やらのレーザー光に包まれた空間を登っていく。この空間ではモクモクと蒸気が焚かれていて、「スチームコースター」とはこの場所でスチームを浴びることなんだと解釈した。ここで存分にスチームを浴びて美顔器がわりにでもしてほしい。(実際はこのレーザーで破損箇所をスキャニングされている、という設定だそう。僕は全身破損かもかも〜)

私は腰が破損しています

この「美肌空間」を登りつめると、最初にして最大の山場、ファーストドロップだ。

左に少し曲がり、あぁほっぺたプルプルだわなどと油断していると、捻れながら落ちていく。高さは12mくらいと大したことはないのだが、真っ暗な空間を不意に落ちていくのは想像以上に長い。

新しい搾乳方法になるかもしれない

そもそも、なぜ出荷されるだけなのに暗闇の中こんなに落とされなければならないのか。和牛なら衝撃で全身赤身になり、ホルスタインなら重力で乳をぶちまけるところである。同じ牛類でも、こんなに待遇が違うとやるせない。

その後も暗闇の中を疾走し、何かわからない門(このゲートを通過するだけで全ての破損箇所が修理されるらしい。私の性格修正お願いします)やモニュメントを通り抜け、一旦停止する。何やら、仰々しい整備工場のようなところにたどり着いた。

ここではスチームを充填するらしい。ゆっくりと無駄に多くブレーキをかけれられながら進み、工場内にすっぽり収まった。すると、唐突にスロットみたいなものがくるくる動き、数字が増えていく。

10…

20…

30…

どんどん増えていき、

90…

100!!!

あぁ、何か起こるのかもっ・・・
スチームラッシュじゃない??ジュボジュボ四方八方からくるんでしょ!!スチームラッシュってなに??

青になったら、スゥ〜と進んでいきます

と思ったら、次は信号が現れた。
赤、赤、赤・・・青って。

数字のカウントはなんやったんかな。。。穏やかに終わった。。。期待させておいて、こんな思わせぶりなこと・・・人間なら嫌われるよ?

とりあえず青信号になったので、ついに出荷の時がきたのだろう。ゆっくり乗り物は進んでいき、右に旋回する。「あぁいよいよ出荷されるんだね。銃弾もミサイルも氷結も炎も怖くない、それでも心はあるよね。アークリアクター取り付けた??」と心を通わせていたら、2回目の坂が現れた。どうやら「最終試験へどうぞ〜」の意味合いだったらしい。この坂を登った先には暗闇が待っており、再び落ちてdesireだ。

と、ところが2回目のドロップから先はすこぶる短く、数回のアップダウンとクネクネでホームに着いてしまった。そこには無心の私と逞しいアイアンブルだけが停止している。完成されたのはアイアンブルだけであり、私の心は少しだけ未完成のままだった。

色々としょーもないこと書いたが、大好きな屋内コースターなのだ。
素直に楽しんでね。

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